昭和19年度計画の輸送艦。SB(T)とも略される。

 二等輸送艦のうち、タービン主機を採用したのが本型であり、その他の点では第101号型と同寸・同武装である。

 ディーゼル推進の第101号型に比べ、最高・巡航速力で2.6ノット優速であるが航続距離は1/2に減少し、缶の分だけ搭載量も減少している。
 103隻が計画され43隻が完成したが、それとは別に陸軍機動艇として20隻が完成している。

 いよいよ絶望化する燃料事情により、最後期の艦は石炭専燃となったが、どの程度の性能低下を招いたのかは、はっきりしていない。

 フィリピンやサイパン、硫黄島などへの熾烈な輸送作戦により34隻が失われた。

第103号型(新造時)

 名  称   第103号型
 ネームシップ  第103号輸送艦
 建造時期  昭和19年5月25日〜昭和20年7月14日
 建 造 数 43隻
 基準排水量  870トン
 全  長   72m
 水 線 幅   9.1m
 吃  水   2.94m
 主  機   艦本式オールギヤードタービン1基
 推 進 軸 1軸
 主  缶   ホ号艦本式水管缶(重油/石炭専燃) 2基
 出  力   2500馬力
  計画速力  16ノット
 航 続 力 16ノットで1000浬
14ノットで1700浬
 燃料搭載量  重油208トン
 乗  員   100名
 兵  装   8センチ40口径単装高角砲 1基
 25ミリ三連装機銃 2基
 搭 載 量 220トン(戦車9両、人員120名、貨物22トン)

同型艦:
 第103号〜第105号(第109号欠)
 第129号〜第147号
 第151号〜第161号(第155号、第156号欠)
 第172号〜第174号