昭和15年度計画の第13号型の改良型駆潜艇。

 基本性能は13号型と同様で、武装や電探は五月雨式の改定が行われた為、どこで区切るか難しい所であるが、ここでは13〜27号を13号型、28号以降を28号型とした。
 なお、改(5)計画で計画された60号以降を60号型とする事もある。
 オリジナルの13号型からして量産型なので差違は小さく、特に煮炊室を移設した後期型の13号型と28号型の前期型を区別するのは難しい。

 昭和15年度〜17年度計画で62隻の建造が計画されたが、後半の艇は渡洋護衛艦である海防艦の建造が優先された為、完成は34隻に留まり、沿岸護衛は特務駆潜艇や海防艇(未成)に振り替えられた。

 戦時量産型であるが、海防艦のようにハンモックまで廃止するような徹底した簡略化は行われず、甲板のリノリウムも一部が残された為、護衛艦艇の中では極めて居住性に優れた艇となったのは皮肉である。

 太平洋戦争では熾烈な護衛戦に投入され23隻が失われた。


第28号駆潜艇要目(新造時)

 名  称   第28号型
 ネームシップ  第28号駆潜艇
 建造時期  昭和17年7月15日〜昭和17年1月28日
 建 造 数 34隻
 基準排水量  420トン
 全  長   51.00m
 水 線 幅   6.70m
 吃  水   2.63mm
 主  機   艦本式23号8型ディーゼル機関 2基
 推 進 軸 2軸
 主  缶   −−−
 出  力   1700馬力
  計画速力  16ノット
 航 続 力 14ノットで2000浬
 燃料搭載量  重油16トン
 乗  員   80名
 兵  装   8センチ単装高角砲 1基
 13ミリ連装機銃 1基
 爆雷36個(投下条1基 投射機2基) 
同型艦:
第28号〜第63号